なんてことない、人生

ひとりの人間のなんてことないまいにち

60分間はそっと

 

13階のビルから見える景色は

今日も遠くの方までよく見える。

 

青い空の下には

無数に広がる縦長の建物で

埋め尽くされている。

 

そんな中に人を発見すると

あまりにも小さくて

自分が巨大化したみたいな気分になる。

 

つまんでやろうか、なんて。

 

 

 

白い四角い入れ物に詰めて持ってきた

お弁当を食べ終わったら

めがねを外し靴を脱ぎ椅子の上に足を伸ばして

ゆったりと外を眺めてくつろぐのが

この60分間の過ごし方だ。

 

 

机に頬杖ついてうとうととなっている中

コンコンとドアをノックする音が聞こえ

誰かが入ってくる。

 

休憩中にすいません、と一言

 

 

いつも思う。

急用でないならさっき言ってよって。

もしくは60分経ったあとに。

唯一のんびりひとりになれるこの時間を

どうか邪魔しないで。

 

 

居心地悪い空間に毎日通ってる中

この一角の眺めだけとってもよくて

60分間のこの空間だけは独り占めしたい。

 

 

 

午後からは睡魔との戦いが始まるから

ここで少し一眠りしておく。

あと残り15分だから。